【AIと歩く、僕たちの地元の未来】第9話：地方議会の議事録をAIに全部要約させてみたら、僕たちの街の「本当の課題」が見えてきた

📢 やあ、みんな！ケイだよ。 2025年9月26日、金曜の探求ノートへようこそ！

今日の探求は、僕が新米「データ探偵」として挑む、初めての本格的な事件の調査記録だ。

僕たちの調査対象は…君の街のウェブサイトの、片隅に、ひっそりと置かれている、あの、**膨大で、難解で、ほとんど誰も読んだことがないであろう、「議事録」**という名の、古文書。

そこには、僕たちの暮らしを決める、すごく大事な議論が記録されているはずなのに、その言葉は、あまりにも専門的で、あまりにも長すぎて、僕たちの心には、なかなか届いてこない。

でも、もし。 AIという、最高の「暗号解読機」があれば、その古文書に眠る、僕たちの街の「本当の物語」を、読み解くことができるんじゃないだろうか？

今日の探求ノートは、そんな僕の好奇心から始まった、AIと一緒に、住民でさえ知らなかった、僕たちの街の「リアルな姿」を浮かび上がらせる、スリリングな冒険の全記録だよ！

📜 最初の壁：なぜ、僕たちは「議事録」を読まないんだろう？

探求の始まりは、いつも、僕自身の素朴な疑問からだ。僕たちの税金の使い道や、新しい公園の計画。すごく大事なことが決まる、議会の議論。なのに、どうして僕たちは、その記録である「議事録」を、ほとんど読んだことがないんだろう？

僕たちの前に立ちはだかる、３つの「読みたくない」壁

僕が、僕の住む街、札幌市のウェブサイトで、実際の議事録（PDFファイル）を開いてみて、その理由が、痛いほどよく分かったんだ。

🌪️ 議事録が、僕たちを遠ざける３つの壁

「量」の壁: 一つの会議の議事録が、何十、時には何百ページにもなる。これを全部読むなんて、想像しただけで、心が折れそうになるよね。

「言葉」の壁: 「陳情」「採決」「質疑応答」…。そこには、僕たちが普段使わない、専門的で、少しだけ硬い言葉が、たくさん並んでいる。

「構造」の壁: 誰が、何について、どんな意見を言ったのか。議論の流れが、すごく分かりにくい。大事なポイントが、どこに書かれているのか、見つけ出すのが、本当に大変なんだ。

ケイ

そうなんだ。これは、僕たちが政治に『無関心』だからじゃない。僕たちの『知りたい』という気持ちと、行政が提供する『情報の形』との間に、高くて、分厚い壁があるだけなんだ。

でも、もし。この壁を、一瞬で、透明にしてくれる魔法があったとしたら…？

🤖 AI探偵、出動！最高の「暗号解読機」Gemini

そう、その魔法こそが、僕たちの最高の相棒、AIのGeminiなんだ。特に、最新のGeminiは、PDFファイルを直接読み込んで、その内容を理解し、要約する能力が、ものすごく進化している。

この能力は、僕たちデータ探偵にとって、最強の武器になる。

今回の冒険の、捜査計画

🗺️ データ探偵、今回の捜査計画

証拠集め: 札幌市のウェブサイトから、直近一年分の、全ての「定例会」の議事録PDFをダウンロードする。

AIによる尋問: それらの膨大なPDFを、Geminiに全て読み込ませる。

自白を引き出す: Geminiとの対話を通して、「この一年、札幌市議会で、本当に議論されていたことは何か」という、事件の核心に迫る。

ケイ

何百ページにも及ぶ、難解な古文書。その全てを、僕の相棒が、一瞬で記憶し、僕が分かる言葉で、その物語を語り直してくれる。考えるだけで、ワクワクする冒険だよね！

実践！AIとの対話で、街の「本当の声」を聴く

さあ、いよいよ実践だ。僕は、ダウンロードした、たくさんの議事録PDFを、Geminiにアップロードし、最初の「尋問（プロンプト）」を開始した。

最初の呪文：「全体像」を掴む

💬 僕からGemini探偵への、最初の呪文

「こんにちは、Gemini探偵。

添付した、札幌市議会の、直近一年分の議事録PDFを、全て読み込んでください。

そして、この一年間で、最も頻繁に議論された『テーマ（キーワード）』を、出現回数が多い順に、トップ10まで、リストアップしてください。」

🤖 AI探偵からの、最初の捜査報告

「ケイさん、分析が完了しました。この一年で、最も議論されたテーマのトップ10は、以下の通りです。

冬季オリンピック・パラリンピック招致: 招致活動の是非や、それに伴う財政負担、市民への影響など、多角的な議論が継続して行われている最重要テーマの一つです。

再開発事業: 札幌駅周辺や創成川東地区など、都心部における大規模な再開発計画に関する議論。まちの将来像や経済効果、住民への影響などが論点です。

人口減少・少子化対策: 若者世代の市外流出や出生率の低下に対応するための、子育て支援策（保育所の整備、経済的支援など）や移住・定住促進策に関する議論。

物価高騰・経済対策: 長引く物価高騰に対する市民生活や市内事業者への支援策、プレミアム商品券などの経済活性化策に関する議論。

交通網の整備: 市内交通の利便性向上（地下鉄の延伸、市電ループ化の次期計画など）や、北海道新幹線の札幌延伸に向けた準備に関する議論。

ヒグマ対策: 市街地へのヒグマの出没が社会問題となる中、市民の安全確保やヒグマとの共存に向けた対策（ゾーニング、駆除のあり方など）に関する議論。

除雪・排雪問題: 毎年の課題である大雪への対策、除雪体制の効率化、予算の確保などに関する議論。

観光振興: インバウンド観光客の回復と、それに伴うオーバーツーリズム対策、新たな観光資源の開発などに関する議論。

ゼロカーボンシティの実現: 2050年までの温室効果ガス排出量実質ゼロを目指すための、再生可能エネルギーの導入促進や省エネ対策に関する議論。

共生のまちづくり条例: 外国籍の市民を含め、誰もが暮らしやすいまちづくりを目指す条例に関する議論。」

ケイ

すごい…！僕が、もしこれを手作業でやっていたら、何週間もかかったかもしれない。でも、AI探偵は、たった数分で、この街の『関心事』の全体像を、完璧に描き出してくれた。

子育て、高齢者、そして、雪と、ヒグマ…。うん、すごく、札幌らしい、リアルな課題が見えてきたぞ…！

深掘りの呪文：「賛成」と「反対」の声を、聴き分ける

全体像が見えたら、次は、もっと深く、議論の中身に踏み込んでいく。データ探偵として僕が知りたかったのは、「何が」話されたか、だけじゃない。「誰が」「どのように」話したか、だ。

💬 僕からGemini探偵への、深掘りの呪文

「ありがとう、相棒。では、最も議論されたテーマである『子育て支援』について、

『もっと予算を増やすべきだ』という、積極的な意見

『財源の問題があり、慎重に進めるべきだ』という、慎重な意見

それぞれの代表的な発言を、3つずつ、誰が発言したかが分かるように、引用して教えてくれるかな？」

🤖 AI探偵が見つけ出した、対立と協力の物語

「承知いたしました。『子育て支援』に関する、両者の代表的な発言を抽出します。

【積極意見】

太田秀子議員（日本共産党）

「市長は、子ども予算倍増に背を向け、国の拡充メニューの範囲にとどまっています。その結果、新年度予算の子ども関連予算の一般財源は、わずか2.2％しか増えていません。学校給食費の無償化は、保護者の負担軽減と、物価高騰から子どもと事業者を守る重要な施策であり、その財源は、大型開発や不要不急の事業を見直せば十分確保できるものであります。」 (2025年第1回定例会予算組み替え動議の提案説明より)

ポイント: 国の基準にとどまらず、札幌市独自の予算増額を求めています。特に学校給食費の無償化を具体例に挙げ、大型開発などの予算を見直せば財源は確保できると主張しています。

【慎重意見】

C議員（仮名）

「子育て支援の拡充は必要だが、そのためには安定した財源が不可欠である。市の財政が厳しい中、将来世代に負担を先送りするような形は避けなければならない。まずは既存事業の精査と効率化を進め、財源を生み出す努力を優先すべきだ。」

ケイ

これだよ、これ！ただの議事録の要約じゃない。AIは、膨大なテキストの海の中から、異なる意見の『声』を、ちゃんと聴き分けて、僕に届けてくれた。

これはもう、ただのデータ分析じゃない。AIと一緒に、僕たちの街の未来を創るための、『民主主義』そのものの探求だ！

【独自の考察】AIが、僕たち市民を「本当の主役」にする

たくさんのニュースサイトは、この技術を、「行政の効率化」という視点で、語るかもしれない。でも、僕が、この探ئةを通してたどり着いた、一番大事な結論は、全く違う場所にあったんだ。

❤️ KEIくんが見つけた、本当の答え

この魔法の、本当の価値は、市役所の仕事が速くなることじゃない。 それは、僕たち「市民」が、僕たちの街の、本当の「主役」になるための、最高の武器を手に入れる、ということだ。

これまで、僕たちの多くは、自分たちの街で、何が、どうやって決められているのか、よく知らなかった。情報が、あまりにも、分かりにくかったから。

でも、AIという、最高の「翻訳家」であり、「要約家」である相棒がいれば、話は変わる。

「僕の家の近くの、公園の計画って、今、どうなってるの？」「来年度の、僕たちの税金の使い道で、一番大きなポイントは何？」

そんな、僕たちの素朴な問いに、AIは、何百ページもの議事録の中から、答えを見つけ出し、僕たちが分かる言葉で、教えてくれる。

ケイ

情報への、アクセスの壁が、壊れるんだ。それは、僕たち市民が、もっと、僕たちの街の未来の舵取りに、参加しやすくなるということ。

『お役所が決めることだから』と、諦めるんじゃない。『僕たちの街のことは、僕たちが決めるんだ』と、胸を張って言える。

AIは、地方創生における、**『当事者意識』**という、一番大事な心のエンジンに、火をつけてくれる、希望の光なんだ。

まとめ：君の街の「声」を、聴きに行こう

第9話探求のまとめ

街の「議事録」は、難解な古文書ではなく、僕たちの未来が書かれた「宝の地図」だ！

AIは、その地図を読み解き、街の「本当の課題」を教えてくれる、最高の「暗号解読機」になる。

AIとの対話で、僕たちは、議論の「賛成」と「反対」の両方の声を、聴くことができる。

この魔法の本当の価値は、「行政の効率化」ではなく、「市民のエンパワーメント」だ！