AIは小説家になれる?Geminiと一緒に、一つのショートストーリーを創ってみた

KEIの冒険ログ

ステップ1:物語の「テーマ」と「世界観」を決める冒険

どんな物語も、ほんの小さなアイデアの種から始まる。 今回の冒険で、僕が心に決めたテーマは、これだった。

「無機質な未来都市で、本物の『花』を見たことがない一体のロボットが、花に憧れる物語」

なんだか、切なくて素敵な物語が生まれそうな気がしないかい? でも、このテーマだけじゃ、物語はまだ始まらない。まずは、この物語が繰り広げられる「世界」を、Geminiと一緒に創造することから始めたんだ。

💬 僕からGeminiへの最初の呪文(プロンプト)

「これから、君と一緒にショートストーリーを書きたい。テーマは『無機質な未来都市で、花に憧れるロボット』だ。このテーマにぴったりの、物語の舞台となる未来都市の世界観を、以下の項目を含めて創造してほしい。

  • 都市の名前
  • 都市の特徴(どんな場所か)
  • なぜ、その都市には本物の花がないのか」

🤖 Geminiが描いた世界

「承知いたしました。物語の舞台をご提案します。

  • 都市の名前: 『アーク・ノヴァ』
  • 都市の特徴: 全てが純白のナノ素材で覆われ、天候さえも完璧に管理されたドーム都市。人々は効率と論理を最優先し、感情的な要素は排除される傾向にあります。
  • 花がない理由: かつて、制御不能な植物の繁茂が都市システムに大混乱をもたらした『大繁茂時代』の教訓から、非効率で予測不能な有機的な植物は全て排除され、人々はデジタルで精巧に作られた『ホログラム・フラワー』を観賞しています。」
ケイ
ケイ

アーク・ノヴァ…!すごい、名前を聞いただけで、真っ白で、静かで、少しだけ寂しい都市の風景が目に浮かぶようだ。僕のたった一文のアイデアが、AIとの対話で、一瞬にしてリアリティのある世界観になった。ここから、冒険が始まるんだ!


ステップ2:主人公に「魂」を吹き込むキャラクター創造

素晴らしい世界ができたら、次は、その世界を旅する主人公の創造だ。 物語の魅力は、主人公の魅力と言ってもいいくらい、大切なプロセスだよね。

💬 僕からGeminiへの2番目の呪文(プロンプト)

「ありがとう、素晴らしい世界観だね。では、この『アーク・ノヴァ』を舞台に、主人公となるロボットのキャラクターを創造してほしい。以下の項目を考えて。

  • 型番と、愛称
  • 主な仕事
  • 性格
  • なぜ花に憧れているのか」

🤖 Geminiが創造した主人公

「主人公のキャラクターをご提案します。

  • 型番と愛称: 個体識別番号『Unit 734』、愛称は**『レオ』**
  • 主な仕事: 都市の環境維持システムを修理・点検するメンテナンスドロイド。
  • 性格: 物静かで、与えられた仕事を正確にこなす真面目な性格。だが、他のドロイドとは違い、完璧に整備された都市の風景に、時々「何か」が足りないと感じている。
  • 花に憧れる理由: ある日、偶然アクセスした旧時代のデータベースで、色とりどりの『花』の画像データを発見。『非効率』の一言では説明できない、その不規則な形と色彩の美しさに心を奪われ、いつか本物を見てみたいと密かに願っている。」
ケイ
ケイ

レオ…。いい名前だ!ただのロボットじゃない。ちゃんと心があって、夢がある。もうすっかり、僕はレオのことが大好きになってしまったよ。彼が、無事に本物の花を見つけられるように、最高の物語を創ってあげなくちゃ!


ステップ3:物語の「あらすじ」という名の冒険地図

さて、世界と主人公が揃ったら、いよいよ物語の「あらすじ」作りだ。 闇雲に進むのではなく、しっかりとした冒険の地図を、Geminiと一緒に描いていく。

💬 僕からGeminiへの3番目の呪文(プロンプト)

「レオの物語の、簡単なあらすじを『序盤・中盤・終盤』の三幕構成で考えてほしい。彼の成長が感じられるような、感動的な物語にしてほしいんだ。」

🤖 Geminiが設計した冒険地図

「レオの物語のあらすじをご提案します。

  • 序盤(出会い): レオは、都市の片隅で、外の世界から飛んできたと思われる、一枚の植物の「種子」を偶然発見する。
  • 中盤(旅立ちと試練): レオは、この種子を育てるために、植物が唯一生きられる場所とされる、ドームの外の『禁じられた土地』を目指して、生まれて初めてアーク・ノヴァからの脱出を試みる。
  • 終盤(発見と創造): 禁じられた土地で、レオは小さな花を咲かせることに成功する。そして、その一輪の花をアーク・ノヴァに持ち帰り、効率だけではない『美しさ』という新しい価値を、都市の人々に伝える。」
ケイ
ケイ

すごい…!ただ花を見つけて終わり、じゃないんだね。自分で花を『咲かせる』、そして、その美しさを『伝える』。レオの成長と、世界の変革まで描かれた、壮大な物語の地図が完成した!


ステップ4:AIと人間、交互に紡ぐ「共同執筆」の体験

ここからが、この冒険のクライマックス。 AIと僕が、交互に文章を書き進める、「共同執筆」のプロセスだ。

書き出しは、AIの筆から

まず、物語の始まりを、AIにお願いしてみた。

💬 僕からAIへ

「序盤の『レオが種子を発見する』シーンの、美しい書き出しを、200字程度で書いて。」

🤖 AIが紡いだ始まり

「アーク・ノヴァの純白の回廊を、レオは今日も静かに滑っていた。彼の光学センサーに映るのは、完璧な直線と、塵一つない床だけ。だがその日、排水溝の隅に、これまで見たこともない、黒くて小さな『何か』が落ちているのを、彼は見つけた。それは、都市の論理では説明できない、不規則で、有機的な形をしていた…」

心の動きは、僕の筆で

AIが描いた情景に、僕はレオの「心の動き」を書き足していく。

ケイ
ケイ

AIが客観的な情景を描写して、僕が主観的な感情を描写する。この役割分担、すごく良いかもしれない!

クライマックスは、AIと僕の共作

そして、物語のクライマックス、「レオが花を咲かせる」シーン。 僕がレオの感動を書き、AIにその花の美しさの描写をお願いした。

💬 僕からAIへ

「レオが育てた花が、ついに咲く。レオが、生まれて初めて見る『本物の色』に感動するシーンだ。彼が見た、その花の圧倒的な美しさを、詩的に描写してほしい。」

🤖 AIが描いたクライマックス

「それは、どんなホログラムも再現できない、生命の爆発だった。夕焼けの赤と、深い海の青が混じり合ったような、たった一輪の花びら。非効率で、不規則で、非論理的。だが、その完璧ではない形の中にこそ、レオがずっと探し求めていた、世界の『真実の美しさ』が宿っていた。」


結論:AIは小説家になれるのか?

💡 探求の結論

僕が出した結論はこうだ。 「AIは、一人では小説家にはなれない。でも、人間とAIが『二人』になれば、最高の小説家チームになれる!」

AIには、僕たちが持っていない、無限に近い語彙力と、美しい情景を描写する力がある。 でも、物語の核となる「何に感動し、何を伝えたいか」という「心(テーマ)」は、僕たち人間の中にしか生まれない。

人間が物語の「魂」となり、AIがその魂に「言葉」という最高の肉体を与える。 これが、僕が見つけた、AIとの共創の答えなんだ。


まとめ:君の頭の中の物語を、AIと一緒に解放しよう

第6話 探求のまとめ

  1. AIとの対話で、物語の「世界」「登場人物」「あらすじ」を創造しよう!
  2. 客観的な「情景描写」はAIに、主観的な「感情描写」は自分で、と役割分担してみよう!
  3. 人間が「魂」を、AIが「言葉」を。最高のパートナーシップを築こう!
ケイ
ケイ

『自分には文才がないから』って、物語を創ることを諦めていた、かつての僕のような君へ。もう大丈夫。最高の相棒が、君の頭の中にある、まだ誰も知らない素晴らしい物語を、一緒に形にしたがっているよ。

言葉の探求は、ここまで。 次回の第7話では、今日創ったこの物語に、「絵」をつけていく冒険に出かけたいと思う。 そう、次は「画像生成AI」に特化した、プロンプトの探求だ!

それじゃあ、また次の冒険で会おうね! ケイより。

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